切り昆布の煮物
出汁をとった昆布を自らの出汁で煮るなんてちょっとおもしろいなと思います。似たようなのに共和えという料理がありますね。
出汁をとって出汁で煮る
今年に入ってからは出汁を自分でとって使っています。今までは粉末の鰹だしや和風いろいろつゆみたいなものを使っていました。今でも粉末だしを使ったりすることはありますが、ほとんどは自分でとった出汁を使っています。基本は昆布とかつお節でとっていますが、たまに干し椎茸や煮干しと一緒にとることもあります。自分で出汁をとってみると何より違うのは香りだと思います。粉末や市販の濃縮つゆみたいなものだとまず香りが全然ないです。ただそういうものを使う場合であっても、追いがつおをしてやるだけで全然違います。手間の積み重ねが堅実な美味しさを生み出すのですね。
出汁を自分でとると昆布やかつお節が残ります。出汁をとってもう用なしねと捨ててしまうのはもったいないので、私の場合は別の料理にしていただきます。昆布は今回のように細切りにして煮物にしたり、佃煮、酢の物、炊き込みご飯なんかも良いと思います。かつお節ならしっかり乾燥させてから粉末にして別の料理に使ったり、ごまと一緒に炒ってから醤油と砂糖で味付けして自家製のおかかを作ったりします。食べものに関してはどうにも捨てられないたちなのです。
作り方
出汁に使った昆布を細長く切っておきます。干し椎茸も出汁に使っていればスライスします。使っていない場合は乾燥したものをスライスして出汁で煮てもどしても良いです。人参と豚肉は短冊にします。鍋に出汁と豚肉と人参、もどした干し椎茸を入れて、人参が半煮えになるまで煮ます。固く煮えたら、昆布とその他の調味料を加えて弱中火くらいで好みの味まで煮詰まったら完成です。
豚肉でなくてもさつま揚げや油揚げを入れても良いと思います。何にしても少し油っけのあるものを加えてやると、コクが増して美味しくなると思います。
材料(二〜三人分)
- 昆布(もどしたもの)
- 一二〇グラム
- 人参
- 三分の一本
- 干し椎茸
- 一個
- 豚バラ肉薄切り
- 四〇グラム
- 出汁
- 二〇〇cc
- 薄口醤油
- 大さじ三杯
- みりん
- 大さじ一杯
- 砂糖
- 大さじ三杯