くらげごはん。

くだくらげの食と料理の記憶をつづる

いくらの醤油漬け

f:id:kudakurage:20171120133105j:plain

炊きたてご飯の上にのせるのもいいですが、半熟卵を半分に割っていくらとねぎをのせるのも良い。罪悪感の塊です。

お寿司の密約

子どもの頃、お寿司は一年に二回食べられれば多い方という感じだったろうか。その頃は海老が大好物で、生海老があれば大興奮で。今ならイカが好きで、紋甲イカなどのモッチリしたものというよりはヤリイカや剣先イカなどの繊細な甘みのものが好みです。

母親に似たのか数の子やいくらなどの魚卵はどうにも苦手で、一方他の兄弟は大好物だったので、いつも食べ始める前に海老といくらを交換するという密約を結んだ後に食べるのが恒例でした。食わず嫌いなところも半分ほどあったかもしれませんが、お買い得なお寿司のパックに入った雲丹やいくらはどうにもおいしくなかったというのも、今になって思い返せば本音なんだろうなと思います。

少し立派な旅館の夕食なんかの先付けの小鉢なんかには、一品料理の上に四、五粒のいくらがのっていたりして。その頃まだいくらは苦手であると思っていた私ですが、食べてみると案外と美味しいものだと関心したのを覚えています。それから少量なら美味しく食べられるようになり、今では好物になりました。とは言え、イクラ丼などのコレでもかのせるのは、少し情緒がないというか、そんな気もします。

作り方

筋子には両面塩をふって一〇分ほどおいておきます。その間に海水程度の塩分濃度の塩水をたくさん用意しておきます。塩水を片手鍋で手を入れてみて熱いと感じるくらいまで熱しておきます。酒・みりん・醤油・白だしは合わせて火にかけアルコールを飛ばし、冷ましておきます。筋子に熱した塩水をかけて、やさしくいくらを外すようにして筋子の膜を取り除きます。いくらが白っぽくなりますが、調味料につけると戻ります。ある程度外れてきたら塩水を捨てて、冷たい塩水で洗いながら手で筋子の膜を丁寧に取り除いていくらを完全に外します。膜が外れたら、塩水で洗い表面に浮いてきたいくらの薄皮を捨ててきれいにします。ざるにとって容器にいくらと冷ました調味料を加えて一日も漬ければ完成です。

材料

鮭の筋子
一腹(三〇〇グラム)
醤油
大さじ三杯
大さじ一と半分
みりん
大さじ一と半分
ひとつかみ程