くらげごはん。

くだくらげの食と料理の記憶をつづる

うちのコロッケ

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コロッケにはしっかり目に味をつけているので、ソースはいりません。個人的にはれんこんの土佐煮と一緒に食べるのが好きなんです。

うちの味

母親の作る料理にはいくつも他にはないうちの味がありました。うちで作るコロッケもその一つで、食べ盛りの子供三人を満足させるようにといろいろ試行錯誤したんだと思います。「これ何が入ってるの?」と晩ご飯の度によく母親に聞いていました。お店のコロッケとはなにか違う、うちのコロッケに気がついたときもそうでした。具はじゃがいもと挽肉と玉ねぎで、特に変わった様子はない。でもソースをつけなくたって美味しく食べられる。うちのコロッケのタネには二つの隠し味を使っていて、それは砂糖とマヨネーズでした。母親は子供の口にも合うようによく砂糖を隠し味に使っていて、それで優しくまろやかな味になっていたように思います。うちのコロッケの味を習得したいと思った私は母親に頼んで、それからコロッケを作るときはいつも私がタネを作っていました。隠し味の分量がなかなか難しくてレシピに書いた分量もきっと正確ではありません。母親に味見してもらって、自分も味見して、そうやって何度もやって覚えました。案外にこしょうを入れるのが大事で、これがないと味に締まりが出ません。母親はよく料理にこしょうを入れるのを忘れて、私はそれを「なんか違う」といつもすぐに見抜いてしまうのでした。

作り方

じゃがいもは皮をむいて竹串がすっと通るまで湯がきます。火が通ったらお湯を捨てて粉ふき芋の要領で水分を飛ばし、少し塊が残るくらいにじゃがいもを潰しておきます。フライパンで油を引かずに挽肉を炒め、荒くみじん切りにした玉ねぎも加えて炒めます。挽肉には塩で少ししっかり目に味をつけておきます。潰したじゃがいもに挽肉と玉ねぎを加えて、こしょう、マヨネーズ、砂糖も加えて混ぜあわせます。最後に味見をして塩で調整します。コロッケのタネはしっかり目に味をつけます。タネは温かいうちに整形し、整形したものを一旦冷蔵庫で冷やすと後が楽です。卵と小麦粉を水で溶いて衣にし、パン粉をつけて一七〇度くらいの油で揚げてできあがり。

材料(四人分-一二個)

じゃがいも
五個
牛豚合挽肉
一〇〇グラム
玉ねぎ
一個
こしょう
少々
マヨネーズ
大さじ三杯
砂糖
大さじ二杯
パン粉
適量
一個
小麦粉
適量