飛竜頭と大根の含め煮
今回は入れていませんが、飛竜頭に山芋をすって加えるともっとふわふわにできるそうです。一度試してみたいです。
洒落の利いた名前
飛竜頭とはと考えたこともなかったですが、よくよくみてみるといかにも不思議な名前です。漢字から想像するに、たまたまできたものが飛竜=ドラゴンの頭にでも見えたのでそのように名付けられたのかと思っていました。語源を調べてみると、ポルトガル語の「Filhos」に漢字を当てた当て字だそう。それにしてもなんで飛竜といった漢字を当てたのでしょうか。趣を感じる名前から、少しでも食事を楽しみたいという気持ちが伝わってきます。
日本料理には他にも洒落の利いた名前があって、利久炒めやひばり和え、時雨蛤からくる時雨煮、大根おろしは冬ならみぞれなどなど風情の感じるものばかりです。
作り方
ひじきは水に戻したものを用意してください。にんじんはマッチ棒の半分くらいの大きさに切り枝豆と一緒に軽く下茹でしておきます。豆腐はしっかりと水切りしておきます。フードプロセッサに豆腐を入れて滑らかにします。卵も入れてよく混ぜ、ボールに取り出しておきます。私は持っていないのですが、すり鉢でやっても良いと思います。片栗粉を加えてだまにならないように混ぜ、野菜とひとつまみの塩も加えて合わせます。一七〇度くらいの油にスプーンですくって落とし、きつね色になるまで揚げます。これで飛竜頭は完成です。
大根は輪切りにし皮を剥いて面取りします。十字に隠し包丁を入れたら、出汁と醤油、みりん、砂糖を入れた鍋で炊いていきます。沸騰してきたら火を弱くして静かに炊いていきます。大根に火が通ったら飛竜頭ですが、一度お湯をかけて余分な油を落としておくとさっぱりといただけます。火を止めて飛竜頭をいれて、よく汁を含ませたらできあがりです。仕上げに柚子の皮をあしらうと、香りも涼やかになって良いですね。
材料(二〜三人分)
- 豆腐
- 半丁
- 卵
- 二分の一個
- ひじき
- 二〇グラム
- にんじん
- 六分の一本
- 枝豆
- 二〇粒程度
- 片栗粉
- 大さじ一杯
- 大根
- 三分の二本
- 出汁
- 六〇〇cc
- 薄口醤油
- 大さじ一杯弱
- 本みりん
- 大さじ一杯
- 砂糖
- 大さじ一杯