くらげごはん。

くだくらげの食と料理の記憶をつづる

パンと酵母

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レーズンから作った酵母種です。独特な風味がパンに生まれてとっても美味しいです。他の酵母種も育てています。

泡のようなもの

去年から目には見えない泡のようないきものと一緒に暮らしています。酵母です。ビールやワイン、最近は世間でも流行っている塩麹や味噌などの調味料、お米と並ぶ主食品のパンも酵母の力をお借りしています。最近では多くの食品が科学の力で代用品として大量生産されていて、大学生の頃はよくそんな本を読んでいました。みりんなんかはわかりやすくて、スーパーに並んでるほとんどのものは「みりん風」調味料です。昔の人たちは本物を本当に美味しく食べていたのだなぁと思います。みりんも醤油も高価でそのぶん時間もかけて作られていたのだと感じます。日本の調味料を影で支えているのが麹ですね。大学生の頃、醤油は本当に美味しいのだろうかと思って、いろいろなところから買ってきた醤油はやはり美味しくて、まさにソースのように感じたのを覚えています。

パンは高校生の頃からよく作っていましたが、そのころはドライイーストを使っていました。最近でもたまに作るときはドライイーストを使っていましたが、去年辺りから塩麹などを家で作るようになってパン酵母にも興味を持ったのでした。昔からよく天然酵母というものは聞いたことがありましたが、それがどんなものであるかは知りませんでした。何か特別なものだと思っていましたが、そんなことはありませんでした。

今わたしがやっているのはレーズンの酵母を育てるものです。そもそも酵母にはいくつもの種類のものがいるのですが、自然界のあらゆるところに酵母はいて、野菜や果物や小麦の表面にも暮らしていたりします。よくよく考えてみればものすごい昔にドライイーストみたいなものはなかったわけですし、たまたま酵母が働いてできたのかなぁと思ったりします。

煮沸消毒した瓶にレーズンと水を入れて常温でおいておくと、プチプチと泡を立てて酵母が活動し始めます。そうやって育てた酵母と全粒粉を混ぜて酵母種をつくって、それからパンを作ります。発酵させるときは常温かそれ以下の温度でじっくり活動します。ドライイーストを使って作るときよりも時間がかかります。そうはいっても酵母が働いている間は基本待ってるだけなので、生活を酵母に合わせて寝ている間に働いてもらったり、外出している間に働いてもらったりしています。天然酵母の酵母を育ててパンを焼いていると生きものであることをより感じます。彼らにも彼らのペースがありますから。